千葉県の高校入試は内申点が大切!その理由と計算方法を解説

塾長の原田です。

高校入試を考えたとき『内申点は大事!』というのは良く耳にすると思います。

でも

内申点が大切なことは分かるけど、具体的に何がどのように大切なの?

という方が多いのではないでしょうか?

そこで今日は千葉県の高校入試における『内申点』について解説をしていきたいと思います。
これを読んでいただければ千葉県高校入試の内申点の重要性を理解していただけると思います。

また、千葉県公立高校入試の概要についてはこちらの記事『【最新版】千葉県公立高校入試の仕組み』で解説しています。
よろしければそちらもあわせてご覧ください。

この記事を読むべき人

・千葉県の高校入試を控えている中学生やその保護者。
・高校入試において内申点の重要性や具体的な仕組みを理解したい人。
・公立高校と私立高校での内申点の扱いの違いを知りたい受験生。

自己紹介

エソー個伸塾(エソーこしんじゅく) 塾長 原田健司

千葉県で社会人プロの個別指導塾エソー個伸塾幕張本郷教室・新検見川教室・東船橋教室・京成津田沼教室の4店舗展開。エソー個伸塾は約40名の社会人プロ講師が在籍しており、それぞれの講師が千葉県の受験指導について豊富な経験を持っています。講師の平均指導歴は10年以上。指導力の高さと千葉県の合格実績には自信があります。

では、早速見ていきましょう!

内申書(調査書)とは

千葉県では内申書のことを正式には調査書と呼びますが、会話では多くの方が内申書という言葉の方が馴染みがあると思います。
ここでは内申書と呼んで進めていきます。

内申書とは、中学生の学習成績や行動、特別活動の記録などを1枚にまとめた書類で、高校入試の際に評価基準として使用されます。進路指導や進学先選定の重要な資料となります。
『3年間の生徒の活動を1枚にギュッと凝縮されて記録したもの』それが内申書(調査書)なのです。

実際の内申書の書式を見てみましょう!

これが実際の千葉県の内申書です。ここにびっしりと数値や文章が記録されます。

なぜ内申書が大切なのか?

千葉県公立高校の入試では学力検査の結果と内申書の成績が合計点であらわされ、合格・不合格の判定がされます。内申点は入試の前から得点がある程度わかった状態で受けることが出来るので内申点が高いほど合格の可能性も高く、有利に働きます。
そのため、内申書の得点は合格を勝ち取るうえで非常に重要と言えます。

内申書の項目を確認しよう

内申書に記載される項目は以下の通りです

  • 教科の学習の記録
  • 総合的な学習時間の記録
  • 出欠の記録
  • 行動の記録
  • 特別活動の記録
  • 部活動の記録
  • 総合所見

以上の7つの項目から構成されています。次の章ではそれぞれ1つずつ見ていきます。

教科の学習の記録【公立高校について】

画像の①の『教科の学習の記録』について説明します。この項目は最も大切な項目です。
ここは各学年ごとの通知表の数字がそのまま得点として記載されます。
例えば1年生の通知表で国語『4』の通知表をもらったら上記画像①の一番左上のマスに『4』が記載されます。
千葉県公立高校では、合否の判定が得点化されています。内申点の得点に関しても多くの学校で『4点』として扱われます。(Kの値というものですが、これは後ほど解説します)
入試の本番で4点というと、1問分くらいですよね?結構大きいですね。

公立高校の内申点は3年間の成績が影響する

千葉県公立高校の内申点は、中学3年間の全教科成績の合計点で評価がされます。

つまり以下のような計算式になります。

中学の3年間オール『4』の成績なら、4×9×3=108点ということになります。
ここが千葉県の入試で注意すべきポイントであり、他の都道府県では3年生の2学期の成績が内申点になるなど異なります。
千葉県の場合、中学3年間、9教科全ての成績が内申点になるということです。
千葉の生徒は中1最初の定期テストから内申点に直結するというところがとても大変なところですね。

内申点にかかる倍率(Kの値について)

多くの高校では内申点を上記のように135点満点で計算をした上でそれに1を掛けます。(Kの値=1)
つまり、内申点の1点を、入試本番の得点の1点と同じように扱います。

しかし一部の学校では上記の135点に2を掛けたり(Kの値=2)、0.5を掛けたり(Kの値=0.5)します。
これは高校ごとにKの値を定めており、内申点にKの値を掛けて内申点を得点化します。多くの高校ではK=1が一般的です。

具体例

【Kの値が0.5の高校】
県立千葉高校
千葉東高校
検見川高校
県立船橋高校(普通科/理数科)
【Kの値が2の高校の例】
犢橋高校
八千代東高校
船橋東高校
船橋啓明高校
船橋二和高校

Kの値が0.5のように小さいと、全体における内申点の割合が小さくなり『学力を重視している』ということになります。
反対にKの値が2のように大きいと全体における内申点の割合が大きくなり『内申を重視している』ということになります。

教科の学習の記録【私立高校について】

私立高校の内申点は中3時の成績が対象

上記では公立高校の内申点について見てきましたが、千葉県私立高校の内申点の扱いを見てみます。
千葉県私立高校入試おいての内申点は、中3の成績が評価の対象になります。
公立高校と異なりますので、ここに注意が必要です。

また、私立高校の多くは推薦制度があり、内申点は推薦を取れるか否かについて非常に重要な項目となります。

例えば千葉経済大学付属高校(普通科)を例に見てみましょう

【千葉経済大附属高校(普通科)】の推薦入試の基準
3年生の1または2学期(前期または後期半ばまで)の通知表を内申点として評価する
単願の場合:5教科17点以上の場合中学校からの推薦を認める
併願の場合:5教科18点以上の場合中学校からの推薦を認める

というような内容になっています。

内申点についてのまとめ

  • 公立では、入試の合否を決める得点に換算されるという点で内申点が重要推薦が取れるかどうかが内申点で決まるという点においてとても重要
  • 私立高校では、推薦入試の推薦が取れるかどうかという点において内申点は重要

ということになります。どちらも千葉県の高校入試において非常に内申点は重要ですね。

内申点における注意点

内申点の話をするときにもう1つ、良く出る話があります。

それは『内申点1がついたりしたら不利になるのか』ということです。
これについては、結論『不利になります』。

多くの高校が内申点に1がある場合『審議の対象』にすると明記しています。
基準を満たしていれば本来合格するはずが、一度高校側で入学を許可しても良いか審議したうえで合否を決定することになります。

きちんと提出物を出したり、授業に出席をしていれば『1』はつきにくいので、しっかりと真面目に取り組みましょう。

総合的な学習時間の記録について

『総合的な学習の時間』の項目には、職業体験や地域の調査活動などが書かれます。

出欠の記録について

次は③の出欠の記録についてみていきます。出欠の記録については、3年間の欠席の日数と欠席の理由が書かれます。
ここは、たまに風邪をひいて休んだくらいであれば特に問題になりません。
皆勤は加点要素になることがあります。
出欠の記録の項目において注意すべき点は、欠席日数が多い場合です。

公立高校における出欠の記録の扱いについて

『欠席日数が各学年10以上ある』、『3年間で30日以上ある』場合などに関しては、入試で合格の基準を満たしていても『審議の対象』となることがあります。
審議の対象となる欠席の日数に関しては、高校によって異なります。

内申書には欠席理由も記載する欄があり、やむを得ない欠席など理由がるものに関しては考慮してくれます。

公立高校における欠席の記録の扱いの具体例

県立千葉高校・・・3年間の欠席が60日以上の場合、審議の対象
千葉女子高校・・・各学年の置いて20日以上の欠席がある場合、審議の対象
検見川高校・・・3年間の欠席が30日以上ある場合、審議の対象
八千代高校・・・各学年において欠席が20日以上、3年間の合計が45日以上の場合審議の対象

私立高校における出欠の記録の扱いについて

千葉県の私立高校における出欠の扱いについて、推薦入試の場合、推薦が取れるかどうかの基準に「欠席日数」が関わってきます。
推薦の基準になっている場合、欠席日数が基準より多い場合推薦を取ることが出来ません。
これらの基準も高校によって異なるため、受験の際には確認が必要です。
私立高校に関しては、欠席日数の扱いに関して高校側の考え方が色濃く反映されます。
そのため、欠席日数が多い生徒は受験相談などで事前に直接確認することをお勧めします。

私立高校における出欠の記録の扱いの具体例

【植草学園大付属高校】
3年次の欠席が15日以内であること(推薦取得の条件として)

行動の記録について

千葉県の『行動の記録』は『〇』か『/』の2段階の評価になります。良く見て頂けると分かると思いますが、カッコの中にダ第3学年と書かれています。行動の記録に関しては、3年生の行動が書かれるようになっています。
そのため、通常この項目において特に入試の合格・不合格についての得点に影響しません。

公立高校における行動の記録の扱いについて

上記で行動の記録で合格・不合格に関して得点に影響しないと書きましたが、〇の数が少なすぎる場合に関して、「審議の対象」となり、減点になる可能性があります。

具体例

県立千葉高校・・・〇が0この場合、審議の対象
千葉女子高校・・・〇が2個以下の場合、審議の対象
千葉北高校・・・〇が2個以下の場合、審議の対象
実籾高校・・・〇が0この場合、審議の対象

私立高校における行動の記録の扱いについて

私立高校については、推薦入試の基準に「行動の記録」についての記載はありません。そのため、私立の推薦入試においてこの項目は入試の合格・不合格には影響しません。

特別活動・部活動の記録について

千葉県教育委員会は「項目ごとに生徒の活動状況で顕著なものがあれば記入する」とされています。具体的には学級会会長や文化祭の実行委員なども記載されます。

部活動の記録の欄には部活動で『県大会で入賞する』などの成績を残していると加点の対象にあることがあります。

公立高校における特別活動・部活動の記録の扱いについて

公立高校の入試において、この活動の記録が加点の対象になることがあります。特に部活動に力を入れている高校などで、部活動での功績などは加点の要素になることがあります。

私立高校における特別活動・部活動の記録の扱いについて

私立高校においては、部活動やその他の活動で目覚ましい活躍をしている生徒は推薦をしてもらいやすくなったりすることがあります。

この項目については、加点要素として活躍したことを評価してもらえる可能性はありますが減点になることはないので特に何もなくても問題ありません。

総合所見について

中学校生活について、中学校の先生の言葉で生徒の評価を書く欄です。
基本的には良いことを書いてもらえます!
そのため、素行が悪かったりしなければこの項目で差がつくということはないでしょう。

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この記事を書いた人

原田 健司のアバター 原田 健司 株式会社ESOH group 代表取締役

兵庫県生まれ。白陵高校卒業。青山学院大学卒業。卒業後、大手企業の営業に従事。その後、学習塾の立ち上げに参加。そして、2011年にESOH個伸塾を創業。現在千葉県千葉市、習志野市、船橋市に4店舗の個別指導教室と津田沼でスポーツ教室を運営。